【読書】近代の世界史を学ぶ

『総図解よくわかる第二次世界大戦』(倉山満・鍛冶俊樹著、2011)を読みました。第一次世界大戦からの第二次世界大戦までの戦争の歴史が描かれます。激動の時代です。ここから学ぶことは多いです。ということで、以下に少しだけ感想を。

1.本書の叙述は第一次世界大戦からはじまります。2つの大戦を概観すると、その中心にいたのが英米ソ独日で、さらにその中核がドイツとソ連だったように思えます。領土拡張への野心が抜けているという意味で。むろん地政学的に日本にとってより重要なのはソ連との関係ですが、この2つの大国に日本が振り回されている感は否めないですね。

2.太平洋戦争は全体からみると1局面にすぎないものです。第二次世界大戦の中心地はあくまでも欧州で、欧州の大国とその植民地、周辺諸国を巻き込み世界中に広がった大戦争でした。欧州へのアメリカの参戦はイギリスが要望しました。どちらかというと「太平洋戦争」はアメリカ視点の名称です。日本視点ではざっくりと「大東亜戦争」と呼ぶのが適切だと思います。

3.海の面積が広いとはいえ、ちょっと日本の勢力圏が広大すぎます。特に気になるのは、満洲国です。朝鮮半島の統治まではソ連や中国などのランドパワーとの緩衝地帯としてわからなくもありません。しかし、満洲国は広大です。なにより大陸に食い込みすぎています。戦略的な意図はあったのでしょうが、あきらかに統治が困難なこの場所に深く関わりすぎです。領土について、最終的にどこまで拡張する計画だったのか気になりました。
 
4.戦勝国で最も上手く立ち回ったのがソ連だと思います。戦争の最終局面で英米の指導者がそれぞれ交代してしまったことも大きいのでしょうが、結局ドイツの半分を手に入れてしまいますし、北海道の侵略は日本軍の抵抗により失敗しましたが、領土の拡大に成功していますね。

…と、いちおう読んではみたものの、とにかく大国間のぶつかりあいですから、スケールが大きすぎる。直接的に戦闘状態に入っている国同士の利害を見るだけではなく、全体の関係性を見なければいけないのも複雑ですね。
ryukozi
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